燃料用『ミドリムシ』培養施設稼働

燃料用ミドリムシ培養施設稼働 ユーグレナ、航空機向け

東京大学発バイオベンチャーのユーグレナは31日、三重県で燃料に使う藻「ミドリムシ」の培養施設を稼働したと発表した。農業技術を応用し、低コストで建設。今後も拡張し、大量生産に備える。2020年以降に始まる航空規制に伴ってバイオ燃料の需要が高まると見て、供給体制の確立を急ぐ。

 三重県多気町の工業団地の一角に1000平方メートルの巨大なプールを建設した。土の上に作られており、水の周囲は盛り土で固められている。コンクリートやアクリルなどは使わないため、従来プールに比べると建設費は10分の1程度になるという。農業機械メーカーの小橋工業(岡山市)と共同開発した。

 18年春までにプールを3000平方メートルまで拡張する。三重県で作ったミドリムシは横浜市で建設中の実証工場に運び、航空機燃料に精製する。20年の東京五輪・パラリンピックまでに旅客を乗せた商用飛行を実現したい考えだ。