震度7 連鎖の衝撃4

『覆された経験則』

 阿蘇山を見守る京都大学火山研究センターが大きな被害を受けた。

阿蘇山の火口約7キロメートルの山麓に建つ。噴火観測の最前線となるその拠点を20キロメートル離れた仮事務所に避難した京都大学の大蔵敬宏(52)教授が恨めしげに眺める。

 「活断層が阿蘇山までのびているではないか」。17日、政府の地震調査委員会で報告を受けた九州大学の清水洋(59)教授は青ざめた。「1~2年、阿蘇は注意がいる」と警戒する。