「首都直下地震」はいつ起きてもおかしくない 「巨大地震や噴火」がなぜ各地で相次ぐのか

後藤 忠徳(ごとう ただのり) Tadanori Goto
京都大学大学院工学研究科准教授

あなたの家は大丈夫ですか!?

 

一読の価値あり!

そうなんです『首都直下地震』はいつ起きてもおかしくないんです。

東日本大震災から7年以上が経過しました。震災発生当時は、非常食や飲料水を買い揃えていた人も多かったのですが、最近は防災意識が薄れつつあります。近年、日本を襲う大地震は確実に増え続けています。日本列島に住む私たちは、地震や火山噴火などの自然災害から逃れることはできません。中でも、東海から西日本の太平洋岸沖合で発生する"南海トラフ巨大地震"とともに心配されているのが、首都直下地震。4年以内に起こる確率は70%と発表されたこともあるのです。

このような地震・災害を予測し、防ぐことはできるのでしょうか。拙著『日本列島大変動』をもとに首都直下地震の可能性について分析します。

4年以内に70%? 首都直下地震

南海トラフ地震とともに、国の根幹を揺るがしかねない災害として心配されているのが、「首都直下地震」です。

首都直下地震は「今後30年以内に70%の確率で起きる」と想定されていました。この予測は、地震の起き方の法則として古くから知られている「グーテンベルグ・リヒター則」にのっとって計算されたものでした。

ある地域で大きな地震が起きると、その近くでは最初の大きな地震(本震)よりも小さな地震が連続して起こります。いわゆる「余震」ですが、この余震の大きさは、マグニチュードが1小さくなるごとに、発生回数が約10倍になることが知られています。「地震の発生回数は、マグニチュードの大きさに反比例する」、これが「グーテンベルグ・リヒター則」です。ドイツの地震学者ベノー・グーテンベルグとアメリカの地震学者チャールズ・リヒターが発見したことから、2人の名前を取って、このように呼ばれています。

この法則は、東京都とその周辺で日常的に起きる地震活動についても、おおむね成り立っています。たとえば1965年から2010年までの45年間で、東京・千葉周辺での地震(震源の深さは100キロより浅くマグニチュード3以上)はあわせて約3000回起きています。このうちマグニチュード4程度の地震は約200回、マグニチュード5程度が約20回起きましたが、マグニチュード6になると5回程度です。

この流れのままなら、マグニチュード7以上の地震は、平均して約25年ごとに1回ほど起きる計算になります。幸い、この期間中には東京・千葉周辺では起きませんでしたが、「今後30年以内にマグニチュード7の地震が首都圏で発生する確率は70%」というのは、このような地震の発生頻度から計算されたのです。

2012年1月、東京大学地震研究所のチームが「4年以内に首都圏でマグニチュード7クラスの地震が70%の確率で起こる」と発表したことが、新聞やテレビで大きく報道されました。東京から神奈川にかけての南関東では、東日本大震災後の半年間、マグニチュード3以上の地震の発生頻度が以前の7倍程度にまで増えていました。その結果をグーテンベルグ・リヒターの法則に当てはめたところ、「4年以内に70%」という数字が導き出され、東日本大震災が起こった影響で首都直下地震が起きる確率が高まった可能性があると発表されたのです。

この予測から6年以上が経った2018年5月現在、首都直下地震は起こっていません。しかしそれは「予測が外れた」という意味ではないのです。先に述べた「4年以内に70%」という地震発生確率は、東北地方太平洋沖地震の発生直後から半年後までの、非常に活発な地震活動のみから計算したものでした。最近の首都圏での地震活動はその頃に比べれば低くなりましたので、そこまで高い確率で首都直下地震が起きるとは考えられていません。

 

過去90年間に日本で観測された大地震の回数。マグニチュード7、震度5以上の地震の発生回数を10年ごとに区切ったグラフで直近10年間の回数が非常に多いことがわかる。(グラフ:『日本列島大変動』より。ポプラ社提供)

しかし、地震活動が元のレベルに戻ったわけではありません。

東北地方太平洋沖地震の前の3年間に首都圏では約300回の地震(マグニチュード3以上)が発生していましたが、2014~2017年の3年間では約400回に増えていて、地震活動は以前よりも高まっています。グーテンベルグ・リヒター則の計算式が正しいとするならば、首都直下地震の発生確率は下がりはせず、むしろ上がっていると考えられるのです。

予想される地震には5つのタイプがある

さて、「首都圏で想定される巨大地震」と一口に言っても、そのタイプは5種類もあります。

1 地表近くの活断層による地震
2 フィリピン海プレート上面に沿うプレート境界地震
3 フィリピン海プレートの中の内部破壊による地震
4 太平洋プレート上面に沿うプレート境界地震
5 太平洋プレートの中の内部破壊による地震

このうちの1のタイプは陸地の活断層がずれることによって起こる地震で、阪神・淡路大震災と同じタイプの内陸型地震、いわゆる直下型の地震です。最近の調査によれば、東京の周辺には将来地震を起こしうる大小の活断層が、現時点で少なくとも7つは判明していて、そこにはマグニチュード7・4程度(立川断層帯)やマグニチュード8程度(深谷断層帯・綾瀬川断層帯)を起こしうる活断層も含まれています。

文部科学省の地震調査研究推進本部の長期評価では、関東山地~関東平野の活断層が30年以内に大地震を起こす可能性を11%程度と見積もっています。これは熊本地震発生前に見積もられた、九州中部地方の大地震発生確率(18~27%程度)よりは低いものの、かなり高めの値であると言えるでしょう。

首都直下地震の2のタイプは、三浦半島と伊豆半島の間、相模湾の海底にのびている溝状の地形「相模トラフ」のプレート境界で起こる、プレート境界地震です。相模トラフではフィリピン海プレートが関東地方の下に沈み込んでいて、陸側・海側の2つのプレートの間は大断層(プレート境界断層)になっています。

相模トラフから首都圏の真下へとのびるプレート境界断層を境にして、陸側のプレートが海側のプレートの上に乗り上げるようにずれ動くことで地震が発生します。1923年に起こった関東大震災(大正関東地震)は、このタイプの巨大地震です。関東大震災では100万をはるかに超える人々が被災したと考えられており、10万人以上が地震にともなう住居の崩落と火災で亡くなっています。

なお、「大正関東地震」は地震名であり、「関東大震災」はそれによって発生した災害の名前です。名前が2つある理由は「地震の起き方」と「地震災害の起き方」に違いがあるためです。地震は自然現象であり、地震の発生開始場所(震源)は比較的狭い地域に限られます。大正関東地震の震源地は神奈川県でした。

 

一方、揺れによる直接的な被害に加えて、津波・地すべり・人為的要因等による間接的な被害など、地震災害は広範囲に複雑に及ぶため、震災名を別途設ける場合があるのです。関東大震災では揺れ・火災・津波などの被害が群馬県や静岡県にまで及びました。

 

東京を中心とする関東地方の南部では、200年から400年に1度、この関東大震災と同じタイプの、プレートのズレによるマグニチュード8クラスの巨大地震が起こっています。1923年の前は1703年に起きた元禄地震で、間に200年ほどの期間があります(ちなみにこの地震のちょうど1年ほど前に、有名な赤穂浪士の討ち入りがありました)。関東大震災からまだ100年ほど経過しただけですから、「今度、首都圏を地震が襲うとしても、プレートのひずみがたまる2100年代に入ってからだろう」と考える地震学者は多数います。

沈み込んだ後のプレート内部でも地震は生じます。3と5のタイプですが、これらは「スラブ内地震」とも呼ばれています(沈み込み後のプレートは別名スラブともいいます)。プレートの境界ではプレート同士の摩擦のためにひずみがたまりますが、このときプレートの内部にもひずみはたまっています。南関東のマグニチュード7程度の地震5例のうち、4例はこのタイプの地震と考えられています。

また4のタイプは、関東の陸地やその下のフィリピン海プレートと、これらのさらに下にある太平洋プレートがこすれることによって起きる地震です。フィリピン海プレートは南から、太平洋プレートは東から沈み込んでいて、フィリピン海プレートの下に太平洋プレートが位置しています。2のタイプと同じく、プレート境界は大断層になっていて、ここでもひずみはたまっているのです。

 

東日本大震災の後、断層にかかる力の様子は変わった?

しかし東日本大震災のあと、プレート境界断層や内陸活断層にかかる力の様子は大きく変わったのではないかといわれています。このうち関東地方にタイプ2の地震を引き起こすプレート境界断層について少し詳しくみてみましょう。

関東地方におけるプレート境界断層の接着。陸側のプレートと海側のプレートが互いに強く接着している場所(斜線部分)が陸上の調査から推定された(イラスト:『日本列島大変動』より。ポプラ社提供)

地図などを作成している国土地理院は、日本各地で地面が年々移動している様子を調べていて、このデータからプレート境界断層の状態を推定しています。

それによると、房総半島の地下ではプレート境界断層を境にして陸側のプレートと海側のプレートが互いにがっちりと噛み合って、プレート同士がくっついた状態であることがわかりました。

海側のプレートが陸側のプレートを押し続けている状態であり、いずれはそこが震源となる巨大地震が起きると考えられています。

『日本列島大変動』(ポプラ新書)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

また先ほども述べましたが、活断層のズレによって起こる直下型の地震は、いつ起こるかがまったくわかりません。元禄地震や関東大震災のタイプの地震の前には、マグニチュード7クラスの地震が何度か起きたことはよく知られています。

たとえば関東大震災前の100年間に、南関東地方ではマグニチュード7程度の地震が7回も発生しています。次のプレート境界地震が起きるまでまだ100年あるとすると、その前のマグニチュード7地震の発生時期にそろそろさしかかっていてもおかしくはありません。さらに、先ほど挙げた活断層のほかにも、首都圏の近くにひずみを蓄えた「未知の活断層」が眠っている可能性は十分にあると考えられているのです。

このような日本列島の大変動時代に、私たちはどう立ち向かえばよいのでしょう? まずは私たち自身がどんな地域に住んでいるかを知ることから始めましょう。地震危険度チェックリストを用意しましたので、ぜひご自身で調べてみてください。

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「ローン特約」が無効に? こんな不動産業者は要注意

 住宅購入は、『欲しい』という気持ちが高ぶり過ぎると要注意ですね‼

冷静な判断も併せ持ちたいものですね‼

契約 イメージ
契約 イメージ

住まいを購入する際、たいていの人は銀行などの住宅ローンでお金を借りて購入します。住宅ローンの申し込みは、不動産の売買契約を締結した後に行うのが普通ですが、万一ローンの審査が通らなかった場合、売買契約を白紙にできる「ローン特約」があります。しかし、契約書の書き方次第ではこの特約が適用されず、思わぬトラブルに巻き込まれることがあるので注意が必要です。

 

■買い主を「万一」から守る特約

 不動産の売買契約を結んだ以上、買い主は契約で定められた期日までに売買代金の全額を支払う義務を負うことになります。期日までに支払えない場合、買い主側の契約違反となり、違約金や損害賠償金を売り主から請求されることになります。

 こうした事態を避けるため、万一住宅ローンの審査が通らなかったときのための特約を付けておくのが一般的です。不動産売買の契約書には融資を申し込む金融機関名、借入額、融資の承認を取得する期日が明記され、その期日までに借入額の全額または一部が借りられない場合は無償で契約を白紙にできるよう規定しています。

 この特約を「ローン特約」「融資特約」などと呼びます。まさに「万一」から買い主を守る特約です。

 

■金融機関名や借入額はしっかり記載を

 ところが、融資を申し込む金融機関名が契約書に書かれていなかったり、単に「金融機関」としか記載されていなかったりするケースが散見されるのです。気に入った住まいが見つかると購入を申し込みますが、その後1週間もしないうちに売買契約を結ぶことが多いため、融資を申し込む金融機関を決められないのも理由の一つのようです。しかし、これは実はとても危険なことなのです。

 金融機関名が書かれていない、あるいは単に「金融機関」としか記載されていないということは、例えば買い主が希望する住宅ローンの審査が通らなかったとしても、「別の金融機関で審査が通るのであれば売買契約をしなければならない」と解釈することができるからです。

 「金融機関」ですから銀行でなくてもよいと読めますし、通常より高い金利水準でも審査が通ってしまえば売買契約を無償で白紙にはできない、ということになりかねないわけです。どうしても契約を解除したければ、違約金や損害賠償金を支払わなければならなくなるかもしれません。

 借入額の記載がない場合はどうでしょう? 思った金額に満たない額しか借りられなくても「何をもって売買契約を白紙にできるか」が明確になっていないわけですから、こちらも無償で契約解除できるとは限らなくなります。

■あえて明記しない不動産業者も

 しかし、なぜこのようなケースが散見されるのでしょうか。もちろん、購入の申し込みから売買契約までの期間が短いため借入先を決めきれないという事情もあるかもしれませんが、「せっかく契約までこぎ着けても住宅ローンが借りられないことで契約を白紙にされたくない」という意識が不動産業者に働く面も否めません。

 不動産業者の中には多少金利が高くても貸してくれる金融機関をあらかじめ準備しておき、万一買い主が希望する金融機関で借りられなくても、解約できないように手はずを整えているところが全くないわけではありません。

 具体的な手口としては、買い主が希望する金融機関以外に「念のため」と別の金融機関にも同時に借り入れを申し込ませ、結果として希望する金融機関から借りられなかったとしても、金利の高い金融機関の審査が通っていれば「金融機関のローン審査は通った」としてローン特約は適用されない状況にするのです。

 「〇〇銀行等」という書き方をすることもありますが、これも「等」と書かれていることから余計な疑義を生じる可能性もありますので、注意したほうがよいでしょう。

 

■「欲しい」気持ちも大事だが、冷静に

 仮に不動産業者が買い主の希望に応じた金利や返済方法から金融機関の選び方までアドバイスし、そのうえで万一借りられない場合、多少金利の高い金融機関から借りてでも購入したいかどうか確認し、買い主もそれを承知しているのなら問題はありません。

 とはいうものの、実際には買い主も「欲しい」という気持ちが高ぶってしまい、こうした細かな部分を見逃しがちな面もあります。熱い気持ちも大事ですが、冷静な判断も併せ持っていただければと思います。

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ヤマダ、執念の住宅事業 リフォーム人材を社長起用へ

 家電量販店で家電製品を買うが如くに住宅のリフォームが出来て、新築も注文出来る時代となりました。

 大手住宅メーカーも脅威でしょうね!

 今を導入期とするならば、山田会長の目指す『住まいまるごと』にてユーザーからすると家電商品の商品知識が詳しい人が増えたように、住宅の建材商品の知識にも詳しくなり住宅事業と家電の相乗効果のメリットもありますね!

 ヤマダ電機さんならではの革新的な耐震仕様もほしいですね!

20180510 日経電子版

家電量販最大手のヤマダ電機は10日午後、2018年3月期の連結決算を発表する。同社は住宅関連商材を手厚くそろえた新型店への転換を進める影響で、4月に業績見通しを下方修正している。傘下の住宅メーカーも苦戦するなか、他社でリフォーム事業を担った三嶋恒夫副社長を社長に起用する見込みだ。住宅事業に注力する姿勢をより鮮明にする。

ヤマダ電機は住宅需要を取り込む新型店を増やしている(3月、川崎市の家電住まいる館YAMADAクロスガーデン川崎幸店)
ヤマダ電機は住宅需要を取り込む新型店を増やしている(3月、川崎市の家電住まいる館YAMADAクロスガーデン川崎幸店)

 三嶋氏は北陸地盤の家電量販店「100満ボルト」を運営するサンキュー(福井市)の社長などを経て、17年にヤマダ電機に入社したばかり。サンキューでリフォーム事業の立ち上げを担ったほか、サンキューを傘下に収めたエディオンでもリフォームを担当する取締役を務めた。ヤマダ電機では家電と住宅関連サービスの複合店「家電住まいる館」の事業を担当している。

 

 

 17年から出店が始まった家電住まいる館は、従来の店舗よりも家電販売スペースを縮小し、家具や住宅、リフォームなどのスペースに大きな面積を割いている。家電スペースが店舗全体の半分しかないケースもある。既存店の改装を通じて1年以内をメドに家電住まいる館を100店と、現状の4倍近い規模にまで増やす計画を掲げる。

 足元のヤマダ電機の業績にはこうした住宅関連事業が影を落とす。同社は4月に入って業績見通しを下方修正した。家電販売は「堅調」(同社)だったが、家電住まいる館への改装を見据えた家電の在庫圧縮や仕入れ減少などが響いた。家電の大量仕入れによるコスト削減の効果が薄れた。18年3月期の連結業績は、最終利益が前の期に比べ16%減の290億円となったもようだ。

 傘下の住宅子会社、ヤマダ・エスバイエルホームも18年2月期の連結最終損益は27億円の赤字(前の期は2億9000万円の赤字)だった。住宅関連部門の先行きを不安視する見方もあるなか、あえて三嶋氏を昇格させて住宅事業を進める姿勢を市場に示すとみられる。

 今回の社長人事にはヤマダ電機創業者で、現在も同社の陣頭指揮をとる山田昇会長の強い意向が反映されたもようだ。山田会長を駆り立てるのは家電販売だけに頼れないという強い危機感だ。家電市場は近年、年7兆円で推移しているが、人口減少が続くなか「新商品がどんどん売れる時代ではない」(山田会長)。インターネット通販のアマゾン・ドット・コムなどのライバルも台頭している。

 大量の家電仕入れを前提としたビジネスモデルを築いた山田会長はその限界を意識してきた。住宅メーカーやリフォームも買収するなど住宅事業と家電の相乗効果を狙ってきた。3月にはPBのソファまで新たに投入するなど、勢いを弱める気配はない。社長人事は「住まいまるごと」のニーズを取り込もうとする山田会長の執念の表れである。

(花田亮輔)

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耐震補強工事の割合は全体の約0.3%にすぎず、

 木造住宅の耐震化は、まだま……・

                         20180508 日経新聞

 住宅大手が木造の戸建ての耐震・制震性能を高めるリフォームを強化する。東日本大震災や熊本地震で高まった耐震性向上工事のニーズを受け、従来より施工対象を広げ価格も抑える。住友不動産は狭いスペースでも制震装置を使える工法で、年間受注件数を3年で5倍に伸ばす。ミサワホームや住友林業も、古い木造家屋向けの新工法を投入し受注を増やす。

 住友不動産が2018年4月に開発した新工法では、全長約45センチメートルと小型の制震装置を使う。揺れを4割抑えられる。同社のこれまでの装置に比べ7分の1の大きさで、窓の上やドアの上といった空きスペースにも取り付けられるのが特徴。特殊なゴムで揺れを吸収して建物の変形を防ぐ。住友ゴム工業が開発した。

 現行の耐震基準を満たす建物なら補強は不要とされてきたが、16年の熊本地震では強度を保つ「耐力壁」を使って基準をクリアした建物も一部倒壊したことから、住友不動産は新技術の開発に着手した。新たな制震装置は小型のため耐力壁を設置済みの住宅でも使える。

 工事規模が小さいため費用も約50万円と、建築面積約100平方メートルの家屋で通常の耐震補強工事をする場合に比べ約半分に抑える。あらゆる建築年代に対応する耐震補強提案をそろえ、制震工事の受注を20年度に2500件まで増やす。

 ミサワホームは、現行の耐震基準を満たさない木造住宅の補強工事需要を狙う。このほど投入した新工法では、1階部分の面積が約66平方メートルの戸建ての場合で、従来の補強工事に比べ工期を約3分の1の6日と短くできる。また、費用も3分の2の130万円前後と安くなる。

 コンクリートを地面全体に流し込んで基礎を固める従来工法と違い、柱と接する基礎のみ補強することで工期やコストを省く。基礎部分から建物を支える柱までを鉄製の金物でつなぎ、揺れで建物と地面が分離し倒壊する事態を防ぐ。同社の耐震工事の受注は過去5年横ばいで、新工法で件数増を目指す。

 住友林業も古民家など老朽化した木造住宅に照準を合わせる。耐震基準を定めた建築基準法の制定以前に建てられた戸建てを対象に、家屋を垂直に持ち上げて基礎部分を造り耐震性を高める新工法を子会社で開発中だ。19年度中の実用化を目指す。土壁のようなデザインの耐力壁など品ぞろえも広げ、耐震補強の受注高を18年度は約100億円と17年度比40%増やす。

 国交省によると16年度の戸建てリフォーム工事の受注件数は約438万件。耐震補強工事の割合は全体の約0.3%にすぎず、大半は受注金額が低い水回り工事などが占める。住宅各社は耐震・制震性向上のためのリフォームを提案することで、縮小傾向にある新築事業に代わる新たな収益源に育てたい考えだ。

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熊本地震から2年‼ 復興一歩ずつ 熊本城、工事も見せる。

 恐ろしき巨大(連続)地震‼

 強固と云われた熊本城をも……

 熊本城 制震ダンパー を採用し耐震化の強化を図る

 2度の激震が襲った熊本地震から14日で2年となり

 熊本城修復 着実に‼

 しかし、「膨大なお金と労力がかかる事業ですね……」

 天守閣全体の復旧完了は、熊本地震から5年後の2021年春ごろの予定。

                         日本経済新聞 電子版

 熊本のシンボル、熊本城大天守の復旧工事が急ピッチで進んでいる。熊本地震で約7000枚の屋根瓦が滑り落ちた最上部は銀色に輝く新たな瓦にふき替えられ、高さ1.2メートルのしゃちほこを据え付ける工事が始まった。側面は工事用の足場とカバーで覆われているが、上から徐々に取り除かれ2019年秋ごろに再建された全体像が姿を現す。

20180414多くの観光客でにぎわう熊本城jpg
20180414多くの観光客でにぎわう熊本城jpg
201804地震直後の益城町(写真上)と、復旧工事が進み更地が目立つ現在.jpg
201804地震直後の益城町(写真上)と、復旧工事が進み更地が目立つ現在.jpg
201804 熊本地震のインフラ復興状況.jpg
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修復作業中の熊本城を背に記念写真に納まる観光客
修復作業中の熊本城を背に記念写真に納まる観光客
2016年5月熊本地震の影響で大きな被害を受けた熊本城の大天守.jpg
2016年5月熊本地震の影響で大きな被害を受けた熊本城の大天守.jpg
2016年5月熊本地震で大きな被害を受けた熊本城.jpg
2016年5月熊本地震で大きな被害を受けた熊本城.jpg
規模な土砂崩れで寸断された国道57号の復旧作業が進む(熊本県南阿蘇村).jpg
規模な土砂崩れで寸断された国道57号の復旧作業が進む(熊本県南阿蘇村).jpg

 「膨大なお金と労力がかかる事業ですね……」4月上旬、タイから見学に来たダヌサッド・タウェウォットさん(50)は、工事が進む大天守を目の当たりにして感嘆した。城の損壊は熊本観光にとって大きな痛手だが、「復旧の様子は今しか見られない」(大西一史・熊本市長)。逆境を前向きにとらえ、復旧の過程を見せ人を呼び込もうとしている。

 近くの「桜の馬場城彩苑」にある「熊本城ミュージアム わくわく座」の中央には、熊本城が被災・損壊する様子を最新の映像技術で表現した模型を用意。「潜入大作戦」と銘打ち、定点カメラで内部の様子も公開している。

 復旧工事では、制震ダンパーなど先端技術を採り入れて耐震性能を高め、エレベーターも備え付ける。21年春ごろから内部を見学できる見通しだ。

 わくわく座では、1万円以上を寄付した人に城主証と手形を発行し「復興城主」の申し込みを受け付けている。熊本城の復活を願う国内外の人からの申し込みは4月12日時点で8万8791件集まり、寄付は16億4146万円に上る。

 復旧・復興に向けた一連の努力もあり観光客数は回復傾向。「城彩苑」の17年の来客数は119万人と前の年を25%上回った。震災前よりも17%多い水準だ。

 交通インフラも徐々に復旧。寸断された熊本市と阿蘇地方を東西に結ぶ幹線国道57号は迂回路の整備が進む。崩落した阿蘇大橋のすぐ南側では、深い谷をまたぐ長陽大橋が復活。乗用車やトラックがひっきりなしに行き交う。その南では、損壊した俵山トンネルを修復した上で農道を拡幅した迂回路があり急カーブを減らす工事が進展している。

 北側では、清水建設安藤ハザマなどが最先端の技術を駆使して阿蘇山の外輪山の下を貫く二重峠トンネルを掘り進める。

 肥後大津(熊本県大津町)―阿蘇(同県阿蘇市)間で運休が続くJR豊肥線は、まだ全線復旧が見通せていない。同区間で被害に遭った駅や橋、トンネルなどの施設は50カ所に上るが、復旧工事が始まったのは4割ほどにとどまっている。

 一時、全線が不通となり、今も一部不通が続く南阿蘇鉄道の工事は3月に始まった。九州新幹線が走る熊本駅や熊本空港からの観光客が阿蘇方面にアクセスしやすくするため、立野駅で接続するJR豊肥線と全線復旧以降に乗り入れる構想も浮上している。南阿蘇鉄道は「JR九州に今後協議を申し入れたい」としている。

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震度6強で3割倒壊

 *建築物の巨大地震の対策は、基本的な合意形成に時間がかかりますね!

しかし、不思議なのは、車はエアーバックが標準装備でついていて人の命が守れれていますが、日本の住宅で最も多い木造住宅では人の命は守られているのでしょうか!? 木造住宅の耐震化は、待ったなしの急務ですね‼

 

都、旧耐震基準の251棟に 恐れ 改修など対策急務


 東京都は3月29日、1981年5月以前の旧耐震基準で建てられた建築物の耐震診断結果を公表した。震度6強以上の地震で倒壊する危険性が「高い」建物は156棟に上った。危険性が「ある」建物を含めると、調査対象の3割にあたる251棟で倒壊の恐れがある。近い将来の発生が予測される首都直下地震への備えが急務であることが浮き彫りとなった。

 耐震診断結果の公表は2013年11月に施行された改正耐震改修促進法に基づく。旧耐震基準で建てられたホテルや商業施設など不特定多数の人が集まる一定規模以上の施設のほか、災害時に緊急車両が通る道路の沿道建築物などを調査対象とした。古い建築物が多い都内では計852棟が対象となった。

 うち震度6強~7程度の地震で倒壊や崩壊する危険性が「高い」建物は18%の156棟あった。危険性が「ある」建物は11%の95棟。危険性が「高い」もしくは「ある」建物は計251棟に達し、調査対象の29%に上る。危険性が「低い」建物は584棟だった。

 新宿駅東口の顔ともいえる紀伊国屋書店の新宿本店が入る紀伊国屋ビルディングは危険性が「高い」と診断された。1964年の完成で、著名建築家の故前川国男氏が設計したことで知られる。同社は「外観を損なわず耐震補強する方法を検討している」という。

 

努力義務止まり

 

 日本科学技術振興財団が運営する科学技術館は本館や別棟が危険性が「高い」または「ある」と診断された。同財団は18年10月に本館を除く3棟の耐震補強に着工する計画。本館も21年春に改修に着手する予定だ。

 改正耐震改修促進法は施設側に耐震診断の実施や結果報告を義務付けているが、耐震改修などの実施は努力義務にとどまる。ただ商業施設やホテルの場合、改修や建て替えの方針を定めないまま施設名が公表されると、顧客の不安を招くなど悪影響が出かねない。

 このため、今回の診断結果で倒壊の危険性を指摘された施設の中には、耐震改修の計画など今後の対応を併せて示した事業者も少なくない。

 ホテル大手、ニュー・オータニ(東京・千代田)は区分所有する新紀尾井町ビルが倒壊する危険性が「ある」とされた。同ビルはホテルに隣接し、同社は5階で宴会場を運営する。宴会場は改修済みで、他の区域も壁の補強などの工事に年内にも着手する。

 商業施設「渋谷109」が入居する道玄坂共同ビルは危険性が「高い」とされた。渋谷のランドマークだけにテナントからも耐震改修への要望が強く寄せられていたといい、同ビルは昨年12月に設計に着手。19年度に工事に入る予定だ。

 

意見集約難しく

 

 今回の都による公表について、同ビル関係者は「法律に基づくものであると理解しているが、本音を言えばもう少し時間がほしかった。公表の段階で耐震改修に着工していたかった」と漏らす。

 これまでに診断結果を公表した自治体では、倒壊の恐れがあるとされたホテルや百貨店で営業を休止したり、閉店したりする動きが相次いだ。都内の施設も今回の公表で改修や建て替えをするか、閉館するか、事業者は事実上決断を迫られる。

 サブカルチャーの殿堂、中野ブロードウェイは危険性が「ある」と診断された。多数の商店主や居住者が区分所有し、耐震改修をする場合でも意見集約の難しさもある。中野ブロードウェイ商店街振興組合の青木武理事長は「区分所有者が腹をくくって問題に対処するきっかけになれば」と期待する。

 東大生産技術研究所の中埜良昭教授(耐震工学)は「自治体が建物名まで公表する制度は、耐震化の必要性が世の中に浸透した結果ともいえる。解決策がすぐ見つからない事業者も、耐震化を本気で考えなければならないフェーズに入った」と指摘する。

  • 三大都市圏に多く 資金・時間足りず

                情報元 2018/3/30付 日本経済新聞 朝刊

 1981年5月以前の旧耐震基準に基づき建てられた大規模建築物は、都市化が早い時期に進んだ主要自治体に多く集まる。三大都市圏の政令指定都市のうち、大阪市は震度6強から7程度の大地震で倒壊する危険性が「高い」もしくは「ある」物件の比率が21%だった。名古屋市は15%、横浜市が7%となった。

 大阪市は2017年3月、44棟が倒壊の恐れがあると発表した。これを受け、結婚式場「グラン・アーモTAMAHIME」は今春にも、立体駐車場と本館の一部の耐震改修に着手する。

 ただ、こうした耐震補強工事にすぐに動き出せる施設は限定的だ。耐震改修などには費用や時間がかかることもあり、簡単に進まない。

 例えば、17年3月に公表した横浜市の場合、危険性が「高い」「ある」とされたのは34棟。うち民間施設が9割を占めたが、今年3月時点で対応を終えたのは公共施設の1施設のみ。民間施設で耐震補強工事を終えたり、移転したりした施設はゼロだ。対策をしても賃料や販売価格に上乗せするのは容易ではなく、費用負担が所有者に重くのしかかる。

 17年3月に公表した名古屋市では、30棟が危険性が「高い」「ある」とされた。その中には名古屋城の大天守も含まれていた。市によると、18年2月時点では27棟に減った。市は「対応を全く考えていない施設はない」と説明するが、公表から1年を経ても対応を終えた施設は限られている。

 このため、横浜市は従来一括工事のみを対象としてきた補助制度を、4月から段階的な改修工事でも使えるよう適用要件を広げる方針だ。市は「新制度も活用してもらい、耐震化を進めたい」(建築防災課)と、支援策を拡充して対応を促す。

 再開発などで建物の価値を高め、費用を吸収しようという動きもある。名古屋市中心部の老舗百貨店「丸栄」新館は危険性が「高い」と診断された後の17年12月、今年6月に閉店すると発表。跡地は複合施設として再開発する計画だ。

 

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ホーキング博士、ニュートンのそばに埋葬 ウェストミンスター寺院で

08年4月、米ワシントンで講演するホーキング博士=UPI共同
08年4月、米ワシントンで講演するホーキング博士=UPI共同
 *時代を超越した科学論が聞けそうですね‼     情報元 2018/3/22付 日本経済新聞 朝刊

【ロンドン=共同】病と闘いながら独創的な宇宙論を発表し続けた「車いすの天才科学者」として知られ、14日に76歳で死去した英物理学者スティーブン・ホーキング博士が、ロンドンのウェストミンスター寺院にある科学者ニュートンやダーウィンらの墓の近くに埋葬されることになった。同寺院が20日発表した。

 博士は生前「宇宙は科学で説明できる。読み解くのに神は必要ない」と語ったが、同寺院のジョン・ホール司祭長は、博士を埋葬することは同寺院に「全くふさわしい」とした上で「科学と宗教が、生命や宇宙の謎の解明に共に取り組むことが重要だ」とする声明を出した。

 ウェストミンスター寺院は英国国教会の教会で世界遺産。多くの英国王が埋葬されているほかエリザベス女王の戴冠式も行われた。政治家や作家、科学者ら著名人の墓もあり、ニュートンが1727年に、ダーウィンも1882年に埋葬された。

 年内に行われる追悼礼拝で遺灰を納めるという。これとは別に31日午後、博士が在籍したケンブリッジ大近くの教会で葬儀が行われる。

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ホーキング博士死去 宇宙理論、子供も魅了

2012年8月、ロンドン・パラリンピック開会式に登場したホーキング博士=ロイター
2012年8月、ロンドン・パラリンピック開会式に登場したホーキング博士=ロイター

現代の技術で3万年を20年で到達する『ナノクラフト』を開発発表時のコメントで人類が宇宙人と接触するのは危険というのがホーキング博士の持論、仮に生命体を見つけた場合は「向こうがわれわれを見つけないことを祈る」とのべた。

この続きをもっと聞きたかったですね‼

    2018/3/15付 情報元 日本経済新聞朝刊

英ケンブリッジ大のスティーブン・ホーキング博士が亡くなった。難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)と闘いながら、独創的な宇宙理論を打ち出し、分かりやすい表現で書かれた入門書は多くの子供たちを科学のとりこにした。14日の訃報を受けて、人柄をしのぶ声が国内でも広がった。

「直感とひらめきで宇宙学全般で多大なる功績をのこした。世界にとって大きな損失」。親交が深かった東京大の佐藤勝彦名誉教授(宇宙物理学)は惜しむ。

 2017年7月、英ケンブリッジ大で博士の75歳の誕生日を祝う国際会議で顔を合わせた。合成音声でこれまでの研究を振り返り、出席者と議論を交わしていた。佐藤名誉教授は「とても元気な様子で、新たな研究結果を楽しみにしていたのに」と肩を落とした。

 京都大の佐藤文隆名誉教授(宇宙物理学)は1973年、国際学会で訪れた欧州のホテルで初めて朝食を共にし、世間話で盛り上がったという。「研究者としてやるべきことを成し遂げられた人生だったのでは」

 一般読者向けに出版した「ホーキング、宇宙を語る」は1千万部を超える大ベストセラー。博士の別の入門書シリーズの翻訳を手がけた作間由美子さん(70)は「ぎりぎりまで知識を伝えようと奮闘した。多くの子が科学に関心を持つきっかけを作った」とたたえる。

 このシリーズは宇宙を冒険する少年を描きながら、ブラックホールやビッグバンなどの知識を学べる。「幅広い視野を持った博士らしい本。小説が好きな子も、科学が好きな子もひき付けてくれた」と話した。

 日本ALS協会の岡部宏生会長は「難病に負けることなく研究で人々に希望を与え、ALSを世界中に認知させた」と感謝。「博士のおかげで色々な装置や機器が開発された。私たちにとって希望の一つのシンボルだったので本当に残念だ」と悼んだ。

『難病に負けず真理追究』 

 スティーブン・ホーキング博士は宇宙誕生やブラックホールについて真理を追究する一方で一般向けに宇宙論を平易に語る親しみのある存在でもあった。体の自由と声を失っても積極的に活動する姿は学問の枠を超えて世界中の共感を呼んだ。

 学生時代に発表したブラックホールの理論研究で世界的に名を知られるようになった。かつてニュートンもその地位にあった英ケンブリッジ大学ルーカス教授職を1979年から30年務めた。

 最大の業績といわれるブラックホール理論のほかにも、宇宙誕生の瞬間には特別な条件が不要で、その前後を物理理論で説明できるとする「無境界仮説」など革新的な理論を提唱した。宇宙を読み解くのに「神は必要ない」などと発言し、宗教界から反発を受けたこともある。

 活動意欲は衰えず、2016年には地球から最も近い恒星系に超小型探査機を送る米起業家などによる「ブレークスルー・スターショット」プロジェクトに名前を連ねた。最近は人工知能(AI)の将来について「独自の意思を持ち文明を破壊する可能性がある」などと警鐘を鳴らしていた。

(編集委員 吉川和輝)

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田山花袋はルポ「東京震災記」でこう嘆いた。 3.11あれから7年 

*田山花袋さんのルポは、そのまま、今もおなじですね‼

 あなたの家は、大丈夫ですか❕❔

『春 秋』

                2018/3/11付 情報元 日本経済新聞 朝刊

 東京の隅田川に近い回向院は「日本一の無縁寺」を名乗る。明暦の大火で亡くなった多くの身寄りのない人々を供養したのが寺の始まりだからだ。その後、安政大地震など大きな災害が起こるたびに、時に数万人の死者を弔ってきた。関東大震災の犠牲者も眠っている。

▼大正の震災直後にここを訪れた田山花袋はルポ「東京震災記」でこう嘆いた。「どうしてこう人間は忘れっぽいのだろう? どうしてこう人間はじき大胆になるのだろう?」。過去の教訓を街づくりに生かさず、助かる命が災に消えた。今は「命が何より大事」と語る人も、いずれ日常に流されていく。そんな予見も残す。

▼東日本大震災からきょうで7年がたつ。東京でもビルが揺れ、帰宅困難者が列を作った。そんな自身の被災体験も、東北の被災者への共感につながっていたのかもしれない。あの日の記憶が薄れ、遠い地への想像力も鈍りがちだ。しかし津波などに襲われた被災地の生活は、7年の時を経た今も、震災以前の日常とは遠い。

▼広い道路が敷かれ、住宅地が整備される。だがかつてのにぎわいを取り戻すのは容易ではない。田山花袋は復興で威容を整える帝都の未来に思いをはせつつ、小さな家が肩を寄せあい、間を路地が結ぶ古い東京が永遠に失われたことへの哀愁も記す。姿を変えていく故郷を見つめる東北の人々の心を思うと、やはり切ない。

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73年前の3月10日未明。3.10も忘れてはいけない日ですね‼

*昭和20(1945)年3月10日 数時間で10万人が犠牲となる凄まじい空襲の惨状

【東京大空襲】

 私の母親も当時14歳、火の海を家族で逃げ歩く。下町の江東区立第三砂町小学校付近から亀戸駅を通り荒川に架かる千住新橋を渡り東武鉄道西新井駅まで夜中から歩き続け昼頃に電車に乗り祖父の実家の春日部市増戸(浄泉寺)までたどり着く。途中焼き焦げて死んでいる人も相当見たそうです。惨い話です。

 

『春 秋』           2018/3/9 付情報元 日本経済新聞 朝刊 

 見ると千住から下谷、本郷、神田、日本橋の方から、深川城東方面も四方一面の火の海である――。73年前の3月10日未明。後に書家となる井上有一は東京大空襲の惨状を墨絵と文章でこう残した。当時は下町にある小学校の若き先生で、宿直中に屋上へ駆けたという。

▼グアム、サイパンなどマリアナ諸島はすでに米軍の手中にあり、そこから飛び立つ爆撃機B29に首都をはじめ全土が狙われた。発火性の薬剤を詰めた焼(しょう)夷(い)弾の猛火は、つむじ風となって道を走り抜ける。数時間で10万人が犠牲となったといわれる。井上本人は階段裏にある倉に身をひそめ、炎熱に耐えて一命をとりとめた。

▼「倉庫内にて聞きし親子断末魔の声 終生忘るなし」。井上が震えたむごたらしい無差別爆撃だが、庶民の戦意を奪うほか、もうひとつの戦略もあった。米軍の司令官ルメイ少将は「日本の工業は数千の下請け零細業者に支えられている」と知っていた。これを一掃すべく、焼夷弾で夜間、低空からの攻撃を選んだという。

▼「私は民間人を殺していたのではない。軍需工業を破壊していたのだ」。ルメイの言葉と伝わる。国レベルの戦いの論理には罪なき人々の命の尊さは入り込むすきがないようだ。各地で市民に累が及ぶ紛争は絶えず、芽も消えない。私たちはこの種の野蛮な理屈の呪縛から自由になれただろうか。顧みるのが怖い気もする。

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街づくり、地権者協定 所有権移転後も有効 国交省方針 空き店舗を介護施設に改修 空き地集め広場・駐車場

                2018/2/21付 情報元 日本経済新聞 夕刊

 

*比較的規模の大きい空き地・空き家が存在する地方都市の活性化に適した新制度ですね! しかし東京23区のような小規模の空地・小規模な戸建の活用の仕方については、住民の基本合意の形成に時間を要しますね! まずは、コミュニティカフェ、等の高齢者支援・がん患者支援、等の取組からのスタートが地域の活力と成るのでは。 国土交通省は増え続ける空き地や空き家を、地域ぐるみで活用する制度を設ける。地権者が協定を結び用途を決めると、相続などで所有権が移転しても使い続けられるのが特徴。その土地を広場や集会所として住民有志らが共同管理することを想定する。人口減少で街中に未利用地が増える「都市のスポンジ化」が進んでいる。土地を住民がシェアする形で有効活用し、地域再生につなげる。

地方都市を中心に街中でも利用されない土地や建物が増え、景観や治安が悪化する例が相次いでいる。まちづくり団体や住民がこれらを活用したい場合、地権者に協定で用途を決めてもらい、地権者に代わって整備・管理できるようにする。

 新制度は所有者が変わっても、にぎわいや地域の魅力向上につながるよう、協定で定めた用途を義務付ける「承継効」という規定を盛り込む。「地権者が変わっても引き続き利用できる」(国交省都市局)ため、空き地を集約して駐車場にしたり、商店街組合が空き店舗を保育・介護施設に改装したりといった活用を後押しできる。

 従来、私有地を地域のために使うには再開発や自治体が買い取る大がかりな仕組みが必要だった。土地を共同管理するこうした「コモンズ」(公共空間)を広げて、人口が減る地方都市のにぎわいや暮らしやすさを改善させる効果を期待する。

 また、市町村長が周辺の地権者に協力を働きかけるよう、協定を結んだ地権者が要請できる仕組みも取り入れる。ごく一部の周辺地権者が、用途に定めた利用に難色を示す場合などに調整役を果たしてもらう。

 自治体にとっては公費を使わずに民間の未利用地活用につなげることができる。市町村が指定した住民団体などが整備・管理する場合は固定資産税の軽減措置を得られ、地権者にもメリットがある。

 新制度「立地誘導促進施設協定制度」は今国会に提出された都市再生特別措置法などの改正案に盛り込まれた。2018年度の導入を目指している。まちを集約するコンパクトシティー政策を進めるため、自治体が定めた都市機能や居住を誘導する区域が対象となる。地権者の合意が課題となるが、19~23年度に全国で25件程度の導入を目指す。

 複数の地権者の合意による未利用地の活用では長野市の善光寺門前にある商業施設、ぱてぃお大門などの事例がある。従来も土地を集約して賃貸契約で活用できたが、収益性が低い場所では現在の地権者が無償で提供した土地が、相続によって別目的に使われる可能性があった。

 未利用地の活用を巡っては、政府は所有者不明土地を公益的な事業に用いる場合、所有者が不明のままでも利用権を設けて活用できる新法案を今国会に提出する方針だ。人口減少社会で利用されない土地が増える可能性が高まる中、売買や所有権の移転が無くても公益的な使い方に道を開く手法が広がりつつある。

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震災前の暮らし、ほど遠く 原発事故の一律賠償 3月末終了に募る不満 (災害考)

更地が増える町の状況を懸念する脇沢さん(福島県楢葉町)
更地が増える町の状況を懸念する脇沢さん(福島県楢葉町)
●3.11が近づくと、まだ鮮明にあの震災の出来事を 想いだします。 犠牲者の方々、ご家族には、改めましてお悔やみ申し上げます。 『東京電力福島第1原子力発電所』の地震対策が万全を期していたのか(冷却水用のポンプの位置を高台にして津波の被害を防ぐ)をしっかりと十分に検証を行うことが、これから起こる日本の巨大地震の減災に繋がることと思量いたします。また、それを行うことでこんなにも、過酷な生活を強いられている人々を支援する体制の構築も進むものと願います。2018/2/19付 情報元 日本経済新聞 朝刊東京電力福島第1原子力発電所事故で避難を余儀なくされた福島県の人々に対する東電の一律賠償が3月末で終わる。避難指示解除区域が事故前の生活を取り戻すにはなお長い時を要するが、解除を機に仮設住宅の閉鎖や固定資産税の徴収再開など、被災者の歩幅と合わない動きが目立つ。

「月10万円の賠償金は使わずに貯金してきた。春からは少しずつ取り崩すことになる」。二本松市の復興公営住宅に夫(85)と暮らす女性(82)は4月以降の金銭的負担の増大に不安が募る。

 浪江町の自宅が立つ区域は2017年3月末に避難指示が解除。自宅は築14年で傷みは少なく、国費による自宅解体に踏み切れないでいる。夫はこの7年間で複数の疾患が進行。医療費無料措置が継続されるかという心配に加え、固定資産税の負担を懸念する。

 原発事故による避難者に、東電が精神的苦痛の賠償として支払った額は17年末時点で約1兆円。帰還困難区域の被災者には1人700万円を追加して計1450万円、同区域以外で17年4月までに解除された区域住民には850万円だが、支払いは3月末で終了する。

 避難指示解除の意味について、国は「放射線量が低下し、事故前の環境に戻った」とし、地元自治体も事故による特例措置を取りやめ始める。その一つが固定資産税の課税だ。

 避難指示解除の翌年から3年度は課税額を半分とし、残りも市町村が条例で負担を軽減するケースが多いが、15年9月解除の楢葉町は17~18年度は2分の1、19年度に通常課税となる。16年7月解除の南相馬市も18年度から4分の1になる。

 浪江町の今春以降の課税は未定。冒頭の女性は「課税が始まると支払えるだろうか」とこぼす。

 県内で唯一、仮設住宅の供用を3月末で終了する楢葉町。いわき市内の仮設に夫と高齢の母と暮らす木村洋子さん(67)は町内の自宅を改修して4月から住む予定だが、「家のまわりは解体されて更地の所が多く、治安などの不安は大きい」。

 「仮設住宅での暮らしもリフォームも多額の金がかかったが、事故がなければ不要だった出費。一方的に賠償を打ち切るのは、避難者の生活の過酷さがわかっていない」とも話す。

 楢葉町で新聞販売店を営み、町内に詳しい脇沢利光さん(69)も「借地の上にあった家の多くは公費解体後に建て直されず、空き地だけ増える。町民が戻らなければ事業は成り立たない」と憤る。事故前の新聞配達先は約800軒で、現在は350軒。個人事業主に東電が支払う営業賠償も3月末で終了し、4月以降は個別交渉次第という。

 南相馬市小高区の住民が東電に損害賠償を求めた訴訟で東京地裁は7日、賠償基準より1人当たり300万円の上乗せを命じる判決を出したが、原告は「故郷の暮らしが元に戻るわけではない」と顔を曇らせた。同市の旧避難区域の居住率は17年末で事故前の3割に満たない。

 原発事故被災者の多くが求め、願い続けているのは元にあった暮らしとそれを裏付けるコミュニティーの復活だ。国と東電の重い責務は賠償終了後も続く。

(小林隆)

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サラリーマン川柳   入選100句    思わずニヤリ、悲哀や嘆き

 *やな事も 笑って済ます 川柳で

 皆さん何かとお疲れさまです。

 ホッホッ.ハッハッハッ… 

 笑いヨガも健康的でいいですね‼  

2018/2/16付情報元日本経済新聞 朝刊第一生命保険は15日、「第31回サラリーマン川柳コンクール」の入選100句を発表した。サラリーマンらが応募した4万7559句から選出。時代を映し、思わず、ニヤリとしてしまう作品がそろった。

「妻いない この日は朝から プレミアム」は政府が導入した「プレミアムフライデー」にひっかけて家庭内での夫の悲哀をにじませた。

 働き方改革が叫ばれるなか、「制度より 働き方は 風土から」など、ちょっと考えさせられる作品も。

 「電子化に ついて行けずに 紙対応」、「AIが 俺の引退 早めそう」はデジタル化の波についていけない中高年の嘆きを映した。

 「課長さん たまには部下にも 忖度(そんたく)を」など流行語を取り入れた作品も目立った。

 第一生命は3月16日までインターネットなどで人気投票を実施し、5月下旬にベスト10を発表する。

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台湾M6.0 4人死亡安否不明145人,2邦人けが

大きく傾いたマンション(7日午前、台湾・花蓮)
大きく傾いたマンション(7日午前、台湾・花蓮)

*日本のすぐ近くの台湾ですね!

 大地震は突然とやってきますね‼

2018/2/7付 情報元 日本経済新聞 夕刊【花蓮(台湾東部)=伊原健作】6日午後11時50分(日本時間7日午前0時50分)ごろ、台湾東部の花蓮沖でマグニチュード(M)6.0の大規模な地震が発生した。台湾当局によると、建物の崩壊などにより4人が死亡。225人が重軽傷を負い、日本人2人も負傷した。台湾当局によると、145人の安否確認がとれておらず、救助や捜索が続いている。

台湾当局によると震源地は花蓮沖約18キロメートルで、震源の深さは約10キロメートル。花蓮は台湾を代表する観光地の一つで多くの日本人が訪れる。日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会台北事務所によると日本人2人が負傷し詳細を確認中。世界に輸出するIT(情報技術)機器の工場は台湾西部に集中しており、生産への影響は確認されていない。

 死亡したのは60歳代の男女らとみられるという。

 台湾メディアや現地当局によると、花蓮市繁華街にあるホテル「統帥大飯店」は揺れで大きく傾斜し、1階部分が押しつぶされた。

 ほかにも住宅やホテルなど市内の3棟で傾斜や崩壊が発生し、まだ数人がとじ込められているという。市内の60歳代の女性は「こんな揺れは初めて。余震が続いて怖くて一睡もできなかった」とおびえた様子で話した。

 同市内ではガス管が破裂したり、道路に亀裂が入るなどの被害も起きている。一時約4万世帯が断水し、停電は約1800世帯に及んだ。

*台湾・花蓮の犠牲者と家族にお見舞い申し上げます。 病気と大地震は忘れた頃にやってきますね‼

20180206夜   台湾地震 花蓮

倒壊した建物で捜索する救助隊員 (7日、台湾・花蓮)


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住宅の耐震診断「実施せず」52%     閣府調査

 内閣府は27日、防災に関する意識を調べる世論調査の結果を公表した。住宅の耐震診断の状況を今回の調査で初めて聞いたところ「実施していない」が52%と半数を超えた。このうち「実施する予定がある」と答えたのは4%にとどまった。「実施している」は28%だった。内閣府の担当者は「耐震診断についての理解が浸透していないのではないか」とみる。

 住宅を耐震化するには、耐震診断で地震に対する強度を調べた上で耐震改修工事をする必要がある。国土交通省は2025年をめどに耐震性を有しない住宅をおおむね解消する目標を掲げている。「すでに診断を実施し、耐震性を有していた」人は25%。「診断を実施していないが、今後の実施予定はわからない」と答えた人は30%だった。

 どちらにも該当しない人を対象に耐震改修工事の予定を聞いたところ「改修または建て替えをするつもりはない」が38%に上った。「予定がある」「今後必要がある」は合わせて14%だった。

 一方、大地震が起こった場合に心配なことを聞いたところ「建物の倒壊」が73%に上り、13年12月の前回調査から7.8ポイント上昇した。地震に備えた対策は「自宅や家財を対象に地震保険に加入している」が46%で前回調査から7.7ポイント増えた。

 調査は全国の18歳以上の男女3000人を対象に17年11月16~26日に実施し、61%にあたる1839人から回答を得た。

                         1月28日(日)日経

*危機感を感じなければならない昨今の減災対策に対して、誠に残念な結果ですね、しかし73%が「建物の倒壊」が心配としています。東京都も住宅の耐震化には、『基本合意の形成』に時間が掛かると嘆いています。

 ここらで、国を挙げて予算化の上、木造住宅の耐震化が急務と思量します。

 皆さま、如何お考えでしょうか!?

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やっぱり 『マギーズ東京』

 マギーズ東京は、認定NPO法人です。

http://maggiestokyo.org/service/

https://www.facebook.com/maggiestokyo/


 一年ぶりの訪問です。

素晴らしいスタッフと運営関係者に感謝申し上げます。

がん患者として、その家族や友人として、

安心して相談できます。

生き生きと生きられます。

それでは、『それでも僕は、夢をみる』。

2017.10.10マギーズ1周年(八芳園)
2017.10.10マギーズ1周年(八芳園)
2017.10.10マギーズ1周年(八芳園)
2017.10.10マギーズ1周年(八芳園)

2017.2.2 日本テレビ ロビー


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【阪神大震災23年】復興住宅、迫る退去期限 阪神大震災23年 転居先なき被災者苦悩

6千人以上が犠牲となった阪神大震災から17日で23年を迎える。自治体が民間の物件を復興住宅として借り上げる仕組みは当時としては画期的で自宅を失った被災者が救われた。だが生活再建のメドが立たない被災者もいる中、入居期限の20年を超え、退去を迫られている。

「この家で静かに暮らしたいだけなのに」。1995年の阪神大震災後に神戸市があっせんした同市東灘区の復興住宅に住む男性(67)はため息をつく。

復興住宅からの退去を求めて神戸市に提訴された男性

市が都市再生機構(UR)から借り上げた復興住宅だが、入居期限20年を過ぎたとして2017年10月、退去を求める市から提訴された。家業の倒産もあり家計は苦しい。現状は自宅再建はおろか転居も難しい。

 16年以降、神戸市と兵庫県西宮市は退去を求め計16世帯を提訴。17年10月には、神戸地裁が神戸市兵庫区の女性(79)に部屋の明け渡しを命じる初の判決を下した。18年度は退去期限を迎える戸数がピークとなる。

 阪神大震災では約18万6千世帯が住まいを失い、災害復興公営住宅の供給が不足した。迅速な住宅供給のため、被災自治体は民間から賃貸物件を借り上げる方式で住宅を供給。民間物件を借り上げるため、契約は無期限にできない。当時の民法でも最長20年の期限が設けられていた。

 「親族の近くで暮らしたい」「病院に通いやすい場所がいい」。神戸市内にはこれから退去期限を迎える世帯が約1100あり、市住宅整備課では事前に住民説明会を開いたり手紙を送ったりして対応を進める。

 被災者の望みは様々。上山裕之担当課長は「入居時に20年契約の周知を徹底できなかった反省はあるが、信頼関係をつくり、納得してもらえるまで丁寧に対応するよう心掛けている」と話す。        

                        1月12日(金)付 日経

*改めて阪神大震災の恐ろしさを覚えます。

 木造住宅の耐震化で『倒れないまち』を早期に実現を現況の減災対策の危機感を感じます。       

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『次の震災について本当のことを話してみよう』

2018/1/6付 情報元 日本経済新聞 朝刊

  【春 秋】

 正月に事件が起きると、昔の新聞はよく「おとそ気分も吹っ飛んだ」と書いたものである。きのう午前、関東地方などで鳴り響いた緊急地震速報の警報音は久々にこの常套句(じょうとうく)を思い出させてくれた。スマホがいきなり発した強烈なブザー音。あっ、地震だ! いま来る!

▼わずか10秒ほどの間に何ができるか。ただ身構えているうちに時間が過ぎた人も少なくあるまい。どうやら今回は、遠隔地で同時に2つの弱い地震が起きたための「誤作動」だったらしい。なーんだ、人騒がせな、と思うけれど、いつか列島を襲うに違いない巨大地震もこの音から始まるだろう。そのときが、やがて来る。

▼富士山を望む、ある日の東海道新幹線。乗客の携帯が一斉に鳴った。急ブレーキ。激しい衝撃。必死で脱出するも眼前には津波と火災の地獄絵が広がっていた。水も食料も圧倒的に足りず、人々は息絶えていく。福和伸夫・名古屋大教授が近著「次の震災について本当のことを話してみよう。」でこんな情景を描いている。

▼防災学の権威が、あえて悪夢の図を掲げてみせたのは南海トラフ地震への強い危機感ゆえだろう。死者は最悪32万人、日本社会を破滅に追いやりかねないのに、減災の意識と行動が不十分だという嘆きである。正月もまだ6日の話題としては物騒ながら、スマホのブザー音が耳に残るうちに小欄もこれを書いて戒めとする。

*福和伸夫・名古屋大教授は、皆さんの減災の意識を危機感として常に訴えていますね。遠慮しての死者32万人でしょう、南海トラフ、東海地震と連動したら、現状では日本社会の破滅でしょう。

 さぁー 減災対策に危機感をもって急ぎましょう‼

    

 

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敬頌新禧

 新しい年を迎え皆様の

 ご健康とご多幸を

 心よりお祈り申し上げます。   

    平成 三十年 元日

江東区『若洲公園』(東京都)
江東区『若洲公園』(東京都)

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『江夏の21球』とその後

『江夏豊21球』 無死満塁、奇跡の脱出劇 

日本シリーズ決戦で「最高傑作」

上:衣笠選手と江夏選手

右(スマホ 下):とっさの判断でスクイズを外した場面

 


 『江夏豊21球 その後 』広島初の日本一に貢献 

 次の世代思い、移籍受け入れ

 2017/12/27付 私の履歴書      情報元 日本経済新聞 朝刊
九回裏1死満塁。近鉄の打者、石渡茂はスクイズをしてくるはずだ。問題はいつやってくるか。全神経を集中して、石渡を観察した。ふだんは右目で打者を、左目で捕手を見て放っていたが、ここは両目で石渡だけを見た。
      とっさの判断でスクイズをはずした‼

 1ストライクからの2球目。石渡のバットが一瞬下がるのがみえた。来た。スクイズだ。100分の1秒というほどの判断で、外角高めにはずした。飛びつくようにして出したバットが空を切り、突っ込んできた走者藤瀬史朗はタッチアウト。なお二、三塁とピンチは続いていたが、最後は石渡を空振り三振に仕留めた。

 1979(昭和54)年11月4日、広島が初の日本一に輝いた瞬間だった。

 九回に投じた球数は21。無死満塁からの脱出劇をノンフィクションライターの山際淳司さんが深掘りし、「江夏の21球」として世に広まった。

 スクイズをはずした球はカーブだった。普通、ピッチドアウトするなら直球であり、カーブはありえない。ましてや、とっさの判断でボール球にするなど、ちょっとでも野球をかじった人には人間業と思えないはずだ。

 近鉄サイドや評論家が偶然はずれただけ、というのも無理はなかった。しかしあれは100%、自分の意思ではずした。

 ただ、あの試合、どっちに転んでもおかしくなかったのは間違いない。近鉄の西本幸雄監督とすれば、江夏攻略にはこれしかないというシナリオ通りになっていた。塁に出たら藤瀬らの足でかき回し、決定機には前年の首位打者で、左投手に強い佐々木恭介。

 その佐々木が、神様のちょっとしたいたずらで打てなかった。打てるとすればカウントを取りに行った2球目だったが、手を出さなかった。紙一重の勝負だった。

 他人の作ったピンチならともかく、自分でまいた種だったということもある。野球の神様が、たまたま自分にほほ笑んでくれたのだ。

 初めての日本一に酔いしれたが、個人的に納得できないことが一つ残った。九回のピンチにブルペンで、池谷公二郎らを準備させた古葉竹識監督のことだ。

 大阪球場は室内にもブルペンがあるのだから、わざわざ見えるところでやらせなくてもいい。あえて屋外でやらせたのは古葉監督のあてつけだったと、自分は受け止めた。

 監督を一回ぎゃふんと言わせなくては……。翌80年の開幕戦で、ある作戦を決行した。「去年のシリーズの最後の試合に関して納得できないことがある。もう野球をする気はないから、帰らせてくれ」。監督が一番困るのは自分がベンチに入らないことだ。

 慌てた古葉さん、開幕日に来られたお偉いさんたちとの面会を全部キャンセルし、延々と釈明した。自分としてはちょっと困らせて一言謝罪があれば、それで十分だった。

 広島のユニホームはこの年が最後になった。再び近鉄を破り、連続の日本一となったあと、日本ハムへ移籍した。

 古葉体制もやがては終わり、山本浩二らの時代がくるはずだった。そのときに自分がいてはやりづらいだろうと、自分でもわかっていた。

 「今ならどこでも通用する。力が落ちたら、どうにもならんぞ」という古葉さんの移籍の薦めも素直に聞けた。選手を大人扱いしてくれ、優勝の味を教えてくれた古葉さんには、今も感謝の気持ちしかない。

*当時わたくしは、高校3年生でテレビで観戦していまして、近鉄の西本幸雄監督がまたしても(確か7回か8回目のチャレンジ)日本一になれなかったことに世の中に不運というものは、あるなと感じ、小雨降る中、引き上げる西本監督の背中が寂しく見えたのを覚えています。

 21球の内スクイズをはずした一球は、すっぽ抜けのように見えましたが、江夏豊さんがはずしたと言うのであればそれは、はずしたんでしょうね。

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免震偽装 あなたの家は、大丈夫? 消費者よりも利益 性能不足全国154棟‼

 ★どこ見てたのよ?

  『免震偽装』だれも止められなかったのか?

  消費者の命に関わる問題との認識がなかったのか?

  必ず来るであろう『巨大地震』でもろさがでなければいいが!?

  そんなに社内の評価が怖かったのですか!?

 免震偽装「会社ぐるみ」 簡裁、東洋ゴムの責任厳しく指摘

 

 東洋ゴム工業の免震ゴム性能偽装事件で、枚方簡裁は12日、不正競争防止法違反罪に問われた子会社に求刑通り罰金1千万円を言い渡した。原司裁判官は「個々の担当者の不正にとどまらない会社ぐるみの犯行」と厳しく指摘。企業統治の健全さに疑問を投げ掛け、規範意識の徹底を強く求めた形だ。

 有罪判決を受けたのは、法人としての東洋ゴム化工品(東京・新宿)。2013年に東洋ゴムが製造部門を再編した後、免震ゴムの開発・製造を担っている。判決によると、2014年9月、枚方寝屋川消防組合(大阪府枚方市)新庁舎に使われる免震ゴム19基について、同社の元取締役らは性能が国の基準を満たしているとする虚偽の検査成績書を作り、出荷先の建設会社に交付した。

 判決は性能偽装について子会社だけでなく東洋ゴムの上層部までが認識しながら出荷を続けていたと認定。公表も15年3月まで先送りしていた。

 一連の問題では、性能不足の製品約2900基が全国154棟に使用されていたことが発覚。事件を通じて明らかになった経緯は免震偽装の発覚から約2年半となる9月以降、相次いで明らかになった製造業の品質管理の不正に通じる。

 企業統治に詳しい中央大法科大学院の大杉謙一教授(会社法)は判決を「不正による被害の有無にかかわらず、会社の責任を明確に認定しており、企業が襟を正す機会になる」と強調する。

 そのうえで「重要なのは企業全体の体質改善。納入先や消費者を重視する姿勢はもちろん、法令や契約を順守しないことが組織の損失につながる『リーガルリスク』について研修などを通じ、社員に意識づけすることが必要だ」と話している。

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大資源国 復活の兆し

 ブラジルGDP 7月~9月0.1%増

 【サンパウロ=外山尚之】ブラジル地理用統計院(IBGE)が1日発表した2017年7~9月期の国内総生産(GDP)は前期比0.1%増だった。プラス成長は3四半期連続。前年同期比では1.4%の増加となった。16年まで2年連続でマイナス成長だったブラジルも足元の景気は緩やかな回復傾向で通年でのプラス成長をほぼ確実としている。

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天皇の退位 200年ぶり、憲政史上初 

▽…皇室典範は「天皇が崩じたときは皇嗣が直ちに即位する」と定め、天皇の退位による皇位継承の規定がない。天皇陛下は2016年8月、高齢で公務を果たすのが難しくなることなどを理由とした退位の意向を示唆する「お言葉」を公表。これを踏まえて政府が検討を始め、陛下の退位を実現する特例法が17年6月に成立した。

▽…特例法は今の天皇に限って退位を認めている。陛下の退位日を政令で定める際、首相が皇室の重要事項を審議する皇室会議の意見を聞くことを義務付けた。1日に開かれた皇室会議は、陛下が19年4月30日に退位される日程を会議の意見として決定。翌5月1日に皇太子さまの即位と改元する日程が固まった。

▽…天皇の退位は1817年の光格天皇以来約200年ぶりで、憲政史上初めてとなる。このため、実現に向けた検討課題が多岐にわたる。退位後の陛下と皇后さまは「上皇」と「上皇后」になって公務から引退されるが、具体的な活動の範囲は定まっていない。宮内庁は上皇職を新設し、退位後の両陛下を支えることになっている。

 

🏯 そして新元号は?

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もっと身近に‼『光免疫療法』  楽天、がん治療に参入

 がん患者に朗報か!?

もっと身近に、『光免疫療法』。

がん患者には、すべての療法が保険のきく経済的な療法になりますように‼

そして、がん患者が生き生きと生活も仕事も出来ますように願います。

 

 三木谷浩史会長兼社長が出資の意向を明らかにした。光免疫療法は2011年に米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員らのグループが開発。これまでのがん治療法と大きく異なる新しい治療法だ。

 米国では既に臨床試験(治験)が始まっており、数年後には認可される見通し。楽天は日本でも早期に手続きを進める方針だ。

 アスピリアン社は、がん細胞特有のたんぱく質にくっつく抗体とセットになる特定の色素を狙って近赤外線を照射し、がん細胞だけを選んで死滅させる光免疫療法を開発している。近赤外線は身体には無害といわれ、正常な細胞には影響しないため副作用も出にくいという。

 同社には三木谷氏自らが筆頭株主として出資し、取締役会長にも就いている。楽天としても成長が見込めるとみて出資し、日本での事業化をめざす。日本法人は設立済みで、商用化に向け100人規模の体制にする。大学などとの共同研究も検討する。

 

 楽天の主力であるEC事業は国内外の競合企業が増え競争が激しい。一方、医療分野は高齢者の急増などで成長が見込める。主力の「楽天市場」での商品・サービスや個人会員の健康状態といった膨大なデータを組み合わせれば、がん治療などの医療サービスを効率的に提供できるとみている。

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農業で解決 日本の課題 農業支援へ新大網

 TPP・日欧EPA対策大網のポイント

★農業支援

・コメの輸入増分を備蓄米として買い上げて価格下支え

・畜産業の赤字補塡率9割に上げ

・チーズのブランド化を支援

・国産木材の加工施設を整備

★中小企業支援

・外国企業とのマッチングを後押し

 政府 TPP・日欧EPA受け

 首相「万全の対策」

政府は24日、環太平洋経済連携協定(TPP)と、日本・欧州連合(EU)経済連携協定(EPA)に関する国内対策の新たな大綱を決定した。農業の輸出といった「攻め」と、農家保護の「守り」の両方に目配りした。2017年度補正予算案などに反映するが、対策が早くて19年以降となる協定の発効に先行することで、バラマキ予算となる懸念が残る。

 安倍晋三首相は同日の総合対策本部で「TPPと日欧EPAはアベノミクスのエンジンとして我が国の成長をけん引する」と力説した。TPPは今月9日、米国を除く11カ国での発効で大筋合意。日欧EPAも7月に大枠合意した。これを受け、15年に定めた農業支援を中心とするTPP対策大綱を改定した。

 「攻め」の柱は農産品の輸出促進策だ。日欧EPAは、日本からの乳製品や豚肉、鶏肉、卵などの輸出関税を即時撤廃した。だがEUは日本産のこうした食品の輸入を認めていない。日本政府はEUに受け入れ解禁を働きかけ、農産品・食品の輸出総額を16年の7500億円から19年に1兆円に乗せることをめざす。

 「守り」の柱の1つは日欧EPAで流入が増えるチーズだ。新しい生産設備の導入支援や技術研修などを支援し、コスト削減やブランド力の強化を進める。木材は加工設備の導入や林道の整備を支援し、国産材の消費拡大をはかる。

 牛肉・豚肉農家への赤字補填率は現在の8割から9割に引き上げる。関連法案を来年の国会に提出する方針。TPPで輸入枠を設定したコメは、政府が輸入分と同量の国産米を備蓄米として買い入れる。安い欧州産パスタの輸入が増えることに備え、政府は輸入小麦を製粉会社に卸す価格を引き下げ、国内産のパスタの競争力を下支えする。

 こうした対策の多くは、年末にまとめる17年度補正予算案に盛り込む。財務省は農業大国の米国がTPPから離脱したため予算の絞り込みを主張しているが、自民党の農林族は日欧EPAの合意が追加されたため積み増しを求めている。3000億円台を巡る攻防になりそうだ。

 すでにTPP対策は15年にまとめた対策大綱に基づき15年度補正予算で3122億円、16年度補正で3453億円を計上し執行段階に入っている。各国の国内手続きが順調に進むかどうかも見通せない。TPP・日欧EPA対策と銘打った対策が先行することで、農業予算の膨張につながる可能性がある。

🌌「日本は農業で救われる」とは!?

 農業が 秘める 知られざる潜在力。

 『少子化問題』、『教育問題』、『孤独社会』、『消費低迷』、『新産業育成』、等を農業で解決!

 「閉ざされた産業」だった農業の改革が急ピッチで進んでいます

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南太平洋でM7.0の地震 ニューカレドニア沖

【シドニー = 共同】

 米地質調査所によると、南太平洋のフランス領ニューカレドニア沖で20日午前9時43分(日本時間同7時43分)ごろ、マグニチュード(M)7.0の地震があった。

 米ハワイの太平洋津波警報センターによると、ニューカレドニアで最大37センチ、バヌアツでも同22センチの津波が観測された。震源はニューカレドニアのタディーヌの東北東82.2キロ。震源の深さ10キロ。

 日本の気象庁によると、この地震による日本への津波の影響はないとのこと。

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寅さんの柴又、重要景観に 保護対象へ文化審答申

 寅さん曰く、

こりゃ~ 

『驚き桃の木山椒の木』だぁ~

 

国の文化審議会は17日、映画「男はつらいよ」で主人公・寅さんの故郷として描かれた東京都葛飾区柴又など3地域のまち並みを重要文化的景観に選定し、保護の対象とするよう林芳正文部科学相に答申した。昨年の熊本地震で地表に現れた「布田川断層帯」(熊本県益城町)など2件を天然記念物に指定することも求めた。学術的価値が高く、災害遺構としても重要だと評価した。

 

右の写真は、柴又帝釈天(題経寺)の参道(東京都葛飾区)=共同

 

重要文化的景観が東京都内で選定されるのは初めて。柴又帝釈天(題経寺)と門前町、渡し船が行き交う江戸川など、下町情緒豊かな景観を保存しようと、葛飾区が選定を申請していた。

 


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高齢者住まい 空き家活用  25日から新制度 改修費や家賃補助

  『改正住宅セーフティーネット法』 4月に成立10月25日施行

賃貸住宅への入居を断られやすい単身高齢者や低所得者向けに、空き家や空き部屋を活用する新たな制度が25日から始まる。所有者に物件を登録してもらい、自治体が改修費用や家賃の一部を補助するなどして、住まい確保につなげるのが狙い。政府は2020年度末までに全国で17万5千戸の登録を目指す。

 65歳以上の単身世帯は15年の601万世帯から、35年には762万世帯に増える見込み。だが単身高齢者や所得の低いひとり親世帯などは、賃貸住宅への入居を希望しても、孤独死や家賃滞納のリスクがあるとして、入居を断られるケースが多い。

 一方、全国の空き家は820万戸(13年度、総務省調査)で20年前の約1.8倍に急増。このうち耐震性があり、駅から1キロ以内の物件は185万戸に上る。

 新たな制度は、4月に成立した改正住宅セーフティーネット法に基づき、空き家などの所有者が賃貸住宅として都道府県や政令市、中核市に届け出る。

 登録条件は(1)高齢者らの入居を拒まない(2)床面積25平方メートル以上(シェアハウスは専用部分9平方メートル以上)(3)耐震性がある――など。自治体は登録された物件の情報をホームページなどで入居希望者に公開。物件が適正かどうか指導監督したり、入居後のトラブルに対応したりする。

 耐震改修やバリアフリー化が必要な場合は、所有者に最大200万円を助成。低所得者の家賃を月額4万円まで補助したり、連帯保証を請け負う会社に支払う債務保証料を最高6万円助成したりする仕組みも設けた。

 このほか入居者のアフターケアとして、高齢者らを必要な福祉サービスにつなげる役割を担う社会福祉法人やNPOを「居住支援法人」に指定。同法人や自治体、不動産関係団体などで構成する居住支援協議会を自治体ごとに置き、物件探しや入居者とのマッチングも行う。〔共同〕

 

 ▼賃貸住宅の入居拒否問題 日本賃貸住宅管理協会が行った調査では、1人暮らしの高齢者の入居に拒否感がある大家は65%、高齢者のみの世帯では55%、ひとり親世帯は14%となっている。実際に60歳以上の単身者の入居を断っている大家は11.9%、高齢者のみ世帯では8.9%。入居を制限する理由は「家賃の支払いに関する不安」(57.3%)が最多で、「居室内での死亡事故等への不安」(18.8%)もあった。〔共同〕

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『直前予知可能』の前提崩れる  政府、地震対策見直し   

報告書を小此木八郎防災相(右)に提出する平田直・東大教授(9月、内閣府)


 政府は東日本大震災と同じマグニチュード(M)9クラスの巨大地震が予想される南海トラフで新たな防災体制の構築にとりかかる。これまで南海トラフの一部で発生すると考えられていた東海地震に焦点を当てていたが、前提としてきた直前の予知は困難とする専門家の報告がまとまったためだ。巨大地震を引き起こす南海トラフとはどのようなもので、なぜ対策は見直されるのだろうか。

 「現時点では現行の地震防災応急対策が前提としている確度の高い予測はできない」。9月26日、南海トラフ巨大地震の防災対策を議論してきた作業部会の主査で、東京大学地震研究所教授の平田直さんは会見でこう話した。

 1978年にできた大規模地震対策特別措置法(大震法)は、南海トラフの東端にある静岡県の駿河湾付近で発生する東海地震を想定。数日後に大きな地震が起きることが確実に予測できるという前提にたっている。地震が近いと判断されれば首相が警戒宣言を出し、新幹線や鉄道を止めて、百貨店や映画館も営業を中止、学校も休んで事前に避難する。その直前予知という前提が、報告書で否定された。

 地球の表面にはプレートと呼ばれる厚さ数十キロメートルを超すかたい岩板がある。プレートはいくつにも分かれて少しずつ移動していて、2つのプレートがぶつかり合う境目に、海溝やトラフと呼ばれる深い溝ができる。駿河湾から九州沖にのびた南海トラフは、太平洋側のフィリピン海プレートと日本列島側のユーラシアプレートがぶつかる場所だ。

 ぶつかったフィリピン海プレートは日本列島の下に沈みこむ。このときフィリピン海プレートは、ユーラシアプレートの端を一緒に下へ引きずり込む。引きずられて曲がったユーラシアプレートは、一定以上たつと元に戻ろうと境目が壊れて跳ね上がる。これが海溝型と呼ばれる巨大地震がおこる仕組みだ。

 フィリピン海プレートは1年に4センチメートルの速度で沈みこんでいて、南海トラフではこれまで100年弱から150年程度の間隔で大地震が繰り返し発生している。ただ、南海トラフは広く、常に全体が震源となっていたわけではない。震源は大きく3ブロックに分かれ、それぞれのブロックを震源とする地震は東から順に、東海地震、東南海地震、南海地震と呼ばれている。

 過去の地震の起き方はさまざまで、1707年の宝永地震ではほぼ3ブロック全域が連動した大地震が起きたとされる。1854年にはまず東側で安政東海地震が起き、その32時間後に西側で安政南海地震が発生した。1944年には、東側で昭和東南海地震が起き、その2年後に西側で昭和南海地震が発生した。次の地震がどう起こるかは今の科学では予測できない。

 それにもかかわらず大震法で東海地震だけを想定していたのには理由がある。1944~46年に南海トラフで昭和東南海地震や昭和南海地震が起きたが、東海地震だけは発生しなかった。「プレートが割れ残っていて、大地震が起きる可能性が高いと当時、判断された」(平田さん)

 しかし、すでに前回の南海トラフでの大地震から70年以上がたち、東海以外の地域でもプレートのひずみが再びたまっている可能性が高くなってきた。「次のサイクルを南海トラフ全域で心配した方がよいのでは、となった」と東大地震研教授の佐竹健治さんは指摘する。

 約40年前、直前予知ができるとされたひとつの根拠は、プレスリップと呼ばれる現象だ。1944年の昭和東南海地震の時のデータから、地震の前には地殻が動くと考えられるようになった。その動きを捉えようと全地球測位システム(GPS)や地震計など観測網が整備されてきたが、実際の大地震でプレスリップが観測された例はない。

 事前予知が難しいとする一方で、作業部会は南海トラフ地震の前に起こる典型的な異常現象を4つあげている。東側での大規模地震の発生、巨大地震よりひとまわり小さいM7クラスの地震の発生、東日本大震災の時に観測された先行現象が多数発生、プレスリップの発生だ。

 しかし現在の地震学ではまだ限定的なことしかわからず、事前に異常現象が起きるとは限らない。南海トラフで巨大地震が起きれば、最大32万人の死者・行方不明者が出ると政府は想定している。名古屋大学教授の鷺谷威さんは「不意打ちで来る方が可能性は高い」と警告、想定ケースに縛られない対応が必要だとしている。(藤井寛子)

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資産デフレ解消遠く

 基準地価、住宅地の底上げ力不足

 

 今年の基準地価からは全国の商業地と工業地に底入れの兆しが見えてきたが、住宅地はまだ長らく続いた資産デフレの影響を色濃く残す結果となった。日銀の緩和マネーを背景に、三大都市圏から周辺都市へと地価上昇の機運は広がってきたとはいえ、取り残された地方圏との間で二極化が一段と鮮明になる恐れもはらむ。

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地価上昇、地方に広がり 福岡など三大都市圏上回る

2017年の地価上昇は地方都市にも広がりをみせた。中心部や駅前で再開発が進み、中核都市での地価を押し上げる要因になっている。工業地も物流施設の増加を背景に26年ぶりのプラス。東京など利便性の高い地域の活発な取引が周辺に波及している。緩和マネーの拡大が全国を潤すが、長らく続いた資産デフレは解消へようやく一歩踏み出したところだ。

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基準地価

▽…都道府県が不動産鑑定士の評価を参考に調査する、毎年7月1日時点の全国の土地価格のこと。国土交通省が例年9月に公表し、民間企業などの土地取引の目安になっている。土地の収益性や周辺の取引事例などに基づき、1平方メートル当たりの価格を判定する。土地を最も有効に利用した場合を想定して評価し、建造物がある場合は更地として判定する。

 

▽…基準地価には「住宅地」「商業地」のほか、工場や物流施設などが立地している「工業地」、住宅地として利用される予定の「宅地見込み地」などの区分がある。今年の調査地点は合計で2万1740地点だった。

 

▽…国が公表する地価の指標には、このほかに国交省が例年3月に公表する公示地価(1月1日時点)や、国税庁が例年7~8月に公表する路線価(1月1日時点)がある。公示地価は都市部の比重が高く、基準地価は地方の調査地点が比較的多い。路線価は主要な道路に面した土地1平方メートル当たりの評価額で、相続税や贈与税の算定基準となる。

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メキシコ地震、救出続く 校舎に女児、死者230人

【メキシコシティ=共同】メキシコ中部で19日に起きたマグニチュード(M)7.1の地震で、同国当局は20日、各地で行方不明者の捜索を続けた。校舎が崩壊した首都メキシコシティ南部の学校では、がれきに閉じ込められた女児の生存が確認され、救助隊員らが救出作業に全力を挙げた。

 当局によると、地震の死者は230人となった。メキシコのペニャニエト大統領は20日、3日間の国民の服喪を宣言した。

 ロイター通信によると、女児は12歳。わずかな隙間から救助隊員と話ができる状態だが、狭い場所に挟まっているとみられ救出は難航している。水を飲みたいと訴えたため、ホースで水を与えたという。

 現場には救急車やストレッチャーが用意され、ボランティアがチェーンソーなどの工具を持ってくるよう指示を受けていた。

 生存率が急速に低下するとされる「発生後72時間」を前に、各国の救助チームも続々と現地入りするなど支援も本格化。ペニャニエト氏は20日、日本や米国、イスラエルなどの救助チームを受け入れたと表明した。エルサルバドル、パナマのチームは既に現地入り。日本の救助チームは現地時間21日に到着する予定。

 

【メキシコシティ=丸山修一】ブリヂストンは乗用車用タイヤを生産するモレロス州の工場で壁が剥がれるなどの被害が出た。安全確認のため操業を一時停止しており、当日中の再開を目指す。

 メキシコシティ市内にある日産自動車の現地法人本社と同市南に位置するクエルナバカの工場では揺れを確認したため、操業を止めて従業員らを帰宅させたという。人的被害は確認していない。同国中部サラマンカに年産25万台規模の工場を持つマツダは「被害報告はない」としている。同国で四輪車や二輪車を生産するホンダも「自社工場や従業員に被害はなく、稼働を続けている」と説明している。

 メキシコでは7日にも南部オアハカ州を中心に死者98人を出す大地震が発生したばかり。メキシコ地震当局は今回の地震について、7日に発生した地震とは無関係としている。

 19日は1985年に約1万人の死亡者を出した大地震から32年を迎える当日で、政府による追悼式のほか全国各地で避難訓練が実施されていた。

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